中国・明錦の一部分です。(17世紀)
古い時代のテキスタイルには、しばしば当時のファッションだけでない様々な意味のあるシンボルが登場します。
中国で圧倒的に多いのは龍や吉祥文様。
色々な花柄も用いられましたが、それぞれに良い意味を持ったものです。

写真の錦は中央に卍などがデザインされた梅の花、向かい合った魚、珊瑚などの吉祥文で埋め尽くされています。
冬の衣料の一部だったと思われる裂です。
この布の来歴は不明ですが、中国の古いテキスタイルの多くがチベットの僧院などで使用・保管されていたものが多く近年市場に現れましたが、最近は殆どそれらも出尽くされてしまった感があります。それらは、チベットの乾燥した気候も影響してか、驚くほど良い状態のものもあります。


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